ショウ・タイム 8


21:55 舞台裏4



火影杯!× 予想レース


最後まで
(×10)

寸止めまで
(×8)

接吻まで
(×5)

抱擁まで
(×2)

何もなし
(×3)
      


「…下位が多い。」
「そうですねぇ。」
「あ、そういえば、これ、『ほ』については報告や証拠が何も出ないってことですよね…」
「そうそう、無罪の証明って逆に難しいよ。」
「あいつらの性格だから下位は安牌だろう。けれど、みんな勝負の醍醐味をわかってない!」
「さすが、各国で浮き名を馳せた方。」
「うーん、やはりおもしろくないぞ。もうちょっと冒険心はないのかねえ?」
「強制参加で冒険もなにも…。」
「そうだ。中間報告がくるから、その状況次第でもう一度検討のチャンスを与えよう。
   そん時は、今の位置から1つ移動させる度に、1口ずつ増資してもらうからな。」
「ええ!そんじゃ中間報告ですでに二人が爆睡していたら、オレ『ほ』にいくのに
   3口必要…。」
「実際、どうなってるんでしょうね…。」
「どうなっていても、想像するだに面白い。」
「シカマル君…1人で大人になっていきますね。」
「でも、あのシカマルだぜ?」
「でも、雪山で二人きりだぜ?」
「温泉入って…男のロマンだな。」
「理性ぐらい一度ぶっちぎっていきゃあ、いいんだよ。」
「綱手さま、もうお酒は控えた方が…。」
「でもそうならうらやましいよなあ、年上のお姉さんに…筆下ろし。」
「筆下ろし?」
「だから、そういう言葉にいちいち反応してんな。」
「いや、あれでいてテマリも初心なところがありそうだからな、床上手には見えない。」
「シカマル…テマリよりスタミナなさそうだな。」
「でも、普段禁欲的なやつが理性はじけたら…おぼれそう。」
「ひひひひひ。」
「ん?」
「おーい、バアちゃん!」
「!」
「面倒なやつが…。」
「今日はできる限りシャットダウンしていたのに…。おい、その表をかくせ…。入れ!」
「あれ?サクラちゃん、サイ…カカシ先生にヤマト隊長まで…。オレってば仲間はずれか?」
「担当上忍。」
「…ぇえ?…ああ…ナルト、この会議については他言無用でお願いしたいんだけど。」
「ん?ああ、大丈夫だぜ。」
「実はな、今度の上忍選抜の関係で…シカマルについてちょっと審議していたんだ。」
「シカマル?ああ、あいつもとうとう上忍かあ。同期の中で一番先に大人に
   なっちまうってばよ…少し寂しいなあ。」
「ええと…まだ審議中だからな。決定したわけじゃなくて。」
「あんた、いつの間にやら結構シカマルと仲良くなってるわよね。」
「――ああ。前にさ、エロ仙人が…殉職したとき、シカマルが発破かけてくれたんだ。」
「…そっか…。なんていってたの?」
「実は、紅先生の病院に行って、アスマ先生の子の話をしたんだ。
   いつまでもガキのままじゃいられねぇだろって。」
「…あいつも、あの件でずいぶん精神的に成長したんだな…。」
「そうなんだってばよ。早く子供つくって育てる側になって、
   かっこいい大人になるのはそろそろなんじゃないかって。」
全員 『!』
「…ナルト、お前もう下がっていい。ガキは早く寝ろ。」
「はあ?オレだってもうガキじゃねえぜ、バアちゃん。」
「いや、まだまだお前はシカマルと比べればお子ちゃまだ。な、サクラ?」
「……。」
「そりゃまだオレは下忍だけど…会議すんだろ?参加させてくれよ。」
「お前は、シカマルの友達だろう?ならば、近すぎるからだめだ。」
「ええ?そんならサクラちゃんだって。」
「こいつは私の弟子だからな。」
「えー!ずりいなあ。」
「ナルト、とりあえず今日は下がって。ね?」
「ちぇっ。」
「おい、くれぐれも他の奴にこの件は言うなよ?」
「あったり前だろ、だからオレももうお子さまじゃねえよ。…会議中、失礼しましたっ!」
「……拗ねてるな、若干。」
「まだかわいいもんだよ。しかし…ちょっと驚きの情報が舞い込んだな。」
「子供をつくりたいなんて願望があったんですね。」
「流石頭がいいやつは早熟だねえ。」
「後進育成に携わって、自分の子供も育てたくなったんでしょうか。」
「あとは、彼女の問題ということか…。」
「テマリは手堅そうだな。」
「でもな、年下の熱さを前面に押し出して攻めれば、意外にテマリも揺らぐかもしれん。お?」
「中間報告が来た!」
「まじでか!」
「早く、報告!!」
「…皆さん、だんだん本気で楽しんでますね。」




【中間報告書】
21:20 以下時系列に列挙

 ・湯治場にて入浴。30分程度。壁を隔てているが騒がしい。
   ◎特記事項として会話内容をそのまま以下に報告。
    テマリ     「こっちには私しかいないから。気にせずとも大丈夫だぞ。」
    奈良シカマル 「覗くなって」
 ・相変わらず口喧嘩多し。
 ・降雪あり。第81演習場周辺は雪景色。
 ・寒さ厳しく、酒を飲んで登山。

【所感】
●奈良シカマル…押され気味。うろたえている。及び腰。
●テマリ…積極的。全体的にリードしている。





「温泉で何やってんだこいつら。」
「…何もなかったんですよね?」
「たぶん。」
「…お嬢さんが積極的。意外や意外。」
「予想外にお膳立てされて…やるな」
「耐えられるのか。」
「無理じゃねえの?頭いいやつは普段抑えている分、タガが外れるとあぶねえよなあ」
「やっぱり寒いんですね。でも無事施設には到着しているみたいでなによりです。」
「すでに、酒を飲み始めているのは予想外だった。…温泉に入って気を抜いてるのかね。」
「あ、ところで写真をみましょう。」

 《写真1》
「うあ、もっと鮮明な画像でみたかった…。」
「やばいねぇ、ぼやけていても…タオル一枚」
「これ、何やってるんでしょうか?」
「テマリが男湯を覗いてるな…。」
「で、報告書の台詞ですよね。」
「…誘ってるんでしょうか?」
「ちょっとまて、この暗部どこから撮影してるんだ?」
「位置的に女風呂の脱衣所あたりだよな?」
「…ヤマト隊長?」
「いや、あ…必要とあらばそりゃあ、暗部はどんな場所にも潜入するんだけど。
   これは…人がいないとか…。」

 《写真2》
「おい、温泉の外で待ってるぞ。」
「…なんか昔の切ない歌みたいだな。」
「待ってるのはシカマルの方ですけど。」
「荷物持って、薄闇の中…。しっくりくるな。」
「にしても、寒そうだ。」

 《写真3》
「うわ、甘ったるい。なにこれ。」
「台詞をつけるなら、『お・ま・た・せ(ぴと)寒かったでしょ。』」
「シカマルは本当になされるがままだな。スキが大すぎる」
「なんかテマリさんが髪おろしてるから、柔らかくみえるんですよね」
「ああ、そういえば戦闘モード解除されたみたいに見えるな。」
「なんか想像以上に進展しているように思えます…。」

「以上の情報で決定材料としては最後だぞ。じゃあ、各々懐具合と意気込みを加味して
   最終の意志決定をしてくれ。」

※ ※ ※



火影杯!× 予想レース

【確定版】

最後まで
(×10)

寸止めまで
(×8)

接吻まで
(×5)

抱擁まで
(×2)

何もなし
(×3)
        


「よし、ではこれで決定!…さっきよりは上位に移動したじゃないか。」
「最後の方の情報が強烈でしたから…。」
「このままどーんと突き進んでしまえ!据え膳食わぬは男の恥!」
「ヤマトはそのままか…面白くないなあ。なーあ?」
「…ええ?」
「お前、もうちょっと場の雰囲気読め。ちっちゃい男だねえ。」
「そう言われても、この情報だけで一番だと思うところなんですけど…。」
「そもそもお前は最低限しか賭けてないじゃないか。しょぼい。」
「ぇえ……じゃあ、この位置のままで倍に増資します。それでいいですか?」
「そうこなくちゃ!よし、ヤマト倍額な。あと、この状況でカカシとサクラはなんで下げた?」
「なんというか…ナルトの情報だからですかね。」
「はい…逆に不安になります。」
「んー?ナルトはびっくりするほど裏がないだろう?……!また誰かきたか?」
「…あ、暗号伝達係ですよ。出ますね。」
「…遅くにいろいろ乱入してくるな。」
「綱手様…なんと風影さまより急ぎの書簡が届きました。」
「こんなときに。なんだ?よこしてみろ。」

 緊急の任務がテマリ指名で入った。
   現行任務をなるべく早く終え、砂に帰還するよう手配願いたい。


「タイミング良いなあ、あのシスコン坊や。個人的にお姉さま専用に暗部でも手配してるん
   じゃあるまいな。」
「大切なお姉ちゃんですからねえ。」
「恋愛幇助で外交問題にならないようにしなくちゃな…まあいい。朝までに決着もつくだろ
   うし、どのみち明日の任務はダミーだからな。シカマルも明日の任務は延期ということで、
  撤収するよう伝達しようじゃないか。朝イチで二人に届くように別のハヤブサを返しておけ。」
「了解しました。では、二人の帰還が早くなりますね。」
「ああ、何にせよ結果が楽しみだ。最終報告書は朝8時までに来る。さすがに明日は業務
   もある者もいるだろうから、それぞれこちらから伝達をするぞ。一応はこれにて解散だ。
   …それではこの一夜を祈って眠るといい。」




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